噛む筋肉(咀嚼筋)はいろいろありますが
代表的なものに
咬筋―こうきん―(耳の前の頬や顎の辺りにあります)
側頭筋―そくとうきん―(耳の上辺りのこめかみの後ろ)
があります。
かみしめ癖のある方や
歯ぎしりのある方
歯を通常、上下触れあわせている方
などは噛む筋肉が硬くなります。
症状としては
・場所が特定できないけど顔が痛い
・1日中痛いけど、夕方にかけて痛みが強くなる
・お風呂に入ったりして温めると楽になる
・マーサージをしてもらうと楽になる
・手を使う作業や、目を使う作業をすると痛みが強くなる
などがあります。
お風呂に入ったり、首や肩のマッサージをしてもらったりすることで
少しラクになるのでそれらは続けていただくといいと思います。
それに加えていただきたいセルフケアの方法があります。
先日の歯学部鍼灸師勉強会で、
筋筋膜痛(筋肉が原因で起きたあごの痛み)の方に対して、
噛む時に使う筋肉を緩めるという操体法を
実践してみたところ、
自宅でのセルフケアにも使えそうなので
ご紹介いたします。
私も昔は歯ぎしりが強く
首や肩こりもあり
日常でも何かに集中すると知らないうちに
かみしめていたりします。
なので実際に私がやってみました。
とても簡単な方法なのに
効果的(あごを触ると自分で柔らかさを実感します)なので
困っている方の目にこの記事が届くといいなと思います。
方法
1人でやる場合
☆両方の顎を触ってみて硬さを感じます。
☆両手の人差し指で、両方の下の臼歯部(平らな歯)をおさえます。
☆指で押さえるのに逆らうように口を閉じようとします。
☆1,2,3と数を数えます。
☆3の後、今度は一気に力を抜きます。
☆それを数回(3回ぐらい)繰り返します。
☆もう一度顎を触ってみて硬さに変化があったかを確認します。
2人でやる場合
☆両方の顎を触ってみて硬さを感じます。患者さんと術者ともに
☆患者さんは仰向けにベッドに横になってもらいます。
☆術者は患者さんの頭側に立ちます。
☆術者は手袋をはめて、親指で患者さんの下の臼歯部を両手で抑えます。
☆指で抑えるのに逆らうように口を閉じようとします。
☆術者は1、2、3の掛け声を出す。
☆3の後、患者さんと術者ともに力を抜きます。
☆それを数回(3回ぐらい)繰り返します。
☆もう一度顎を触ってみて硬さに変化があったかを確認します。
そうすると、あら不思議!!
顎の辺りを触ると、かちかちだった筋肉がぷよぷよになります。
これは2人でやった方がより効果的です。
関節に問題のある顎関節症の方や
口のあまり開かない方には向きません。
筋肉のコリを感じている、鋭い痛みではない方に向いています。
主治医の先生に確認してから安全に行ってください。